パールネックレスの糸替えは必要?

大切にしていたパールのネックレスが、ある日突然糸が切れ、真珠の珠が散乱してしまったら、さあ大変!着用中だとあちこちに珠がとび散って、見失う珠も出てくるかもしれません。

こんな事故を防ぐために、ネックレスの糸替えは定期的に行っておくことをおすすめします。親の世代から受け継がれ、愛用されていることも多いパールのネックレスは、糸替えやクリーニングなどの適切なメンテナンスが大切です。

糸替えのタイミングは、ネックレスの使用頻度や経年数にもよりますが、およそ3年から5年ぐらいをひとつの目安にするといいでしょう。糸が緩んで真珠と真珠のすき間が目立ち始めたら糸替えのタイミング。糸が切れてしまう前に、糸替えをしておきましょう。

 

変わりつつあるパールネックレスの糸の材質

ひと昔前まで、パールのネックレスの糸はすべて絹糸でした。伸縮性があり、肌に沿うようにやわらかに着けられる絹糸ですが、天然素材のため、時間による劣化が避けられませんでした。最近はGPTと呼ばれる高密度ポリエチレン素材やテトロンの糸が使われるようになってきています。ポリエチレン素材の糸は切れにくく、肌なじみもよいので、次の糸替えの機会には、糸の素材を替えてもらうのもいいかもしれません。

 

輝きがくすんできたなと思ったら

テリの美しさが価値を決めるといわれるパールのネックレス。ですが年数が経つとパールの輝きがくすんでくることがあります。そんなときは宝飾店でクリーニングをしてもらいましょう。パールのネックレスは構造上、珠と珠の間に汚れがたまります。糸替えで珠を外す際に、普段のお手入れでは手の届きにくい部分をクリーニングするのがおすすめです。また、くすみが目立ってきた場合は「パールリフレッシャー」という機械で全体に磨きをかけてもらうと輝きが戻ります。真珠層の巻きは1200から1500層あり、研磨するのはそのうち数層だけなので、粒の大きさは全く変わりません。

 

真珠は汗や化粧品が苦手です

真珠はデリケートな素材なので、日頃のお手入れが大切です。着用後汗や皮脂が付いたままにしておくと、光沢が失われ、変色などの原因になります。外した後はやわらかな布でさっと拭いてからしまいましょう。真珠は日焼け止めや整髪料の化粧品類が苦手なので、身支度を済ませ、最後に着用するようにします。コーヒー、お茶、アルコール、醤油、食用油なども付着しないよう気をつけ、付着したときはすぐに拭き取ります。時間が経つと変色の原因となってしまいます。入浴時やプールに入る際は必ず外すようにします。

 

外したらすぐにやわらかい布で拭きましょう

 


※真珠てりクロスが便利です。

パールネックレスを一日身に着けて外出すると、汗や皮脂、化粧品やほこりなどの汚れが付着しています。汚れをそのままにしていると、真珠層の中に汚れが浸透し、劣化へとつながります。その日に付いた汚れや汗は、一日の終わりに布で拭き取ってあげましょう。

拭き取る際は留め金を外さず、輪の状態のままやわらかな布の上に置き、ネックレスの中心の珠から左右それぞれ留め金に向かって、一粒ずつ汚れを拭き取ります。真珠専用のクリーニングクロスやテリクロスでお手入れすると、より効果的ですが、なければ手持ちのやわらかい布でも大丈夫です。

 

保管の際に気をつけたいこと

パールはデリケートでキズのつきやすいジュエリーです。無造作に宝石箱に入れると、ほかの宝石とふれあってキズがつくこともあるので、個別に保管しましょう。また、紫外線や照明など光の影響を受けやすいので、日当たりのよい場所や湿度の高い場所での保管は避けてください。防虫剤などの薬品や化粧品の近くでの保管も避けましょう。パールジュエリーは出しっぱなしにせず、汚れを拭き取った後は、必ずケースに入れて保管してください。

大切に扱い、適切に保管すれば、何代にもわたり受け継いでいくことができるパールのネックレス。日々のお手入れや丁寧な扱いが、輝きを長持ちさせるポイントです。

 

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