街はまもなく一年で一番華やかな季節を迎えます。ロマンティックな12月の誕生石は、従来のターコイズとラピスラズリに加えて、昨年から新たにタンザナイトとジルコンが仲間入り。聖夜を思わせるブルーの宝石が多い印象です。種類が増えた誕生石からお好みの石を選んでオーダージュエリーを作ってみたいと思いませんか？

そこで、今回は、

12月の誕生石で作るオーダージュエリー

というテーマでご紹介したいと思います。

タンザナイト

【石言葉】高貴・知性・誇り・冷静・希望・神秘
気持ちを落ち着かせ、冷静な判断ができる力を与えてくれるといわれています。

タンザナイトというロマンティックな名前をつけたのは宝石商のティファニー。「タンザニアの夕暮れ」という意味の造語であるタンザナイトは、そのロマンティックな響きと雄大なアフリカの空を思わせる神秘的なブルーの色合いで、世界中の愛好家を虜にしてきました。

多色性という特徴を持つタンザナイトは、バナジウムを含む青色のゾイサイトで、鉱物名をブルーゾイサイトといいます。タンザナイトのブルーは光によってさまざまな表情を見せます。自然光の下では透明感に満ちた美しい群青色に、白熱灯の下では紫色、蛍光灯の下では青色へと変化します。

タンザナイトは1967年に東アフリカのタンザニアで発見されたニューフェイスの宝石。一粒の石の中にさまざまなグラデーションを宿すブルーは、夕暮れから夜に移りゆく瞬間の空の色を捉えたよう。時間を忘れて覗き込みたい魅力に満ちています。タンザニアのキリマンジャロ山の麓にあるメレラニ鉱山でのみ産出される希少石です。

華やかな印象のブルーを生かして、ペンダントやリングなどの主役にしたい宝石です。ダイヤやルビー、サファイアなどと取り合わせても「映える」色合いなので、お手持ちの古いジュエリーから取り出した石を使って新たな作品を仕立てるのも楽しそうです。

ジルコン

【石言葉】安らぎ・夢想・可能性
持つ人の魅力を高め、可能性を引き出すポジティブなパワーにあふれています。

強い輝きを持ち、さまざまなカラーバリエーションがあることで知られるジルコン。最近人気のブルージルコンや、ダイヤモンドの代用にされることもあるホワイトジルコン、暖かな黄色のイエロージルコンなど鮮やかな色合いで人気があるジェムストーンです。

ジルコニウムのケイ酸塩鉱物で、和名は風信子（ヒヤシンス）石。古代ペルシャ語で金を意味するzarと色を表すgunが名前の由来といわれています。名前が似ていることから合成品のキュービックジルコニアと混同されることがありますが、まったく別の鉱物です。

ダイヤモンドと見紛うほどに輝きが強く、カラーバリエーションも豊富なので、あらゆるジュエリーに仕立てることができます。王族やセレブが所有するジュエリーのレプリカをジルコンで作って身に着けていることもあるといわれ、ダイヤモンドなどに比べて価格が控えめなのも嬉しいポイントです。

ターコイズ

【石言葉】繁栄・成功・強運・旅の安全
心身を健康に保ち、安らぎと活力を与え、幸運をもたらします。

古くから世界中で愛され、ターコイズブルーの色名の由来ともなった美しいブルーの石。世界最古の宝石といわれ、装飾品やお守りとして愛用されてきました。メソポタミアでは紀元前約5000年のビーズが発見されています。ターコイズの名はトルコの商人がヨーロッパとの貿易の際にターコイズを持ち込んだことが語源とされています。

主な産地はイランで、現在でも良質のものが産出されます。中近東のトルコ、エジプト、イラク、イランなどでは、幸運をもたらす石として尊重されてきました。現在はアリゾナ州で数多くのターコイズが産出されています。

コーディネートにインパクトあるアクセントを与える鮮やかなターコイズブルーは、小さなものでも存在感抜群。装いにエキゾチックな香りを添えてくれます。