さて、今回は、
お守りとしての真珠の歴史
というテーマでご紹介したいと思います。
お守りとして愛されるパールの役割
日本における真珠の歴史は古く、日本書紀や古事記に「白珠」との記述があります。万葉集には真珠を思い人に例えた「白珠は人に知らえず知らずともよし 知らずともわれし知れらば知らずともよし」という歌も収められています。白珠は他人に知られなくても自分さえその価値ある存在を知っていればいいと詠まれているのです。
真珠の石言葉は「健康」「長寿」「富」など、人生を健やかに過ごすためのワードばかりです。海から生まれた真珠には浄化作用があることから、心や体を清めるという意味合いもあります。現代でも厄年のお守りとして、真珠をお守りにして身に着ける習慣のある地域もあるようです。
お守りとしての真珠
古来から世界各地で、真珠は身に着ける人を邪悪なものや災難から退けるお守りとして大切に扱われてきました。ヨーロッパでは船乗りたちが、海難事故から身を守るために真珠を肌身離さず持っていたといいます。
ヨーロッパには「成人する娘にパールのネックレスを贈る」という習慣がありました。なぜなら真珠には良縁を呼び、身に着けると健康で幸せになるという言い伝えがあったからです。この習慣からも真珠にはお守りとしての役割があったことが分かります。
パールは厄除けや出産のお守りに人気
真珠の神秘的な輝きは、母貝が異物から身を守るために出す分泌物が幾重にも重なり生み出されるもの。長い年月にわたる苦難に耐えて艶やかな輝きを纏う真珠は、強力なパワーを宿すと考えられてきました。真珠は、苦難を乗り越える力や困難に打ち勝ち、災いを退けるお守りとなると考えられて人気があるのです。
また、母貝が中にか帰る真珠を育み、、力をふり絞って守り生み出したものが真珠なので、それにあやかり安産のお守りとして身に着ける妊婦さんも多いようです。実際に安産のお守りとして伝えられる地域もあるようです。
パールが持つ魅惑的な輝きは美の象徴
古代ギリシャで美の女神ヴィーナスのシンボルとされていた真珠。ヴィーナスが海から誕生し、陸に足を踏み入れた瞬間に肌から滴り落ちた海水の雫が、ひとつ、またひとつと真珠になったと伝えられています。
古来から「月の涙」「人魚の涙」とも呼ばれる真珠は、海という自然が作り出す希少な宝石として、神秘的で品格のある美しさが人々を魅了してきました。
世界の王室と真珠の深い関り
養殖真珠が誕生する以前には、天然真珠は自然が生み出した奇跡の宝石として珍重され、王朝、王侯貴族に献上されてきました。大航海時代にはコロンブスやマルコ・ポーロが真珠を求めて海を渡り、ベネズエラやインド、セイロン島で美しい真珠を見つけたといいます。
その後、インドやセイロン島を統治下においた大英帝国は、現地で美しい真珠の数々を採取し、王室の財宝としていった歴史があります。今も英国王室に代々引き継がれているパールジュエリーには、大英帝国時代からの歴史が刻まれているといっていいでしょう。
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