さて、今回は、

恥をかかないジュエリープロトコール

というテーマでご紹介したいと思います。

冠婚葬祭

日本のしきたりを知っておく
プロトコールとは英語で「儀式」「儀礼」を表す言葉で、国を超えて用いられる世界基準のマナーやルールのことです。さまざまな国や人々が交流する際に、お互いの文化を尊重しあい、円滑な交流を行うためにプロトコールが定められています。日本では当たり前でも他国では失礼にあたるという習慣もありますので、注意が必要です。大切なのは「相手に敬意を示し、不快な思いをさせない」ことで、相手が自分とは異なる文化を持っている場合でも、守るべき必要不可欠なマナーがプロトコールです。

一方で日本には独自のしきたりや習慣があり、日々のお付き合いや冠婚葬祭の行事などで日本人として知っておきたいマナーがあります。日本に受け継がれてきたマナーや美しいふるまいを知っておくことは、相手に不快な思いをさせないために、大人として大切なことですね。

 

日本の冠婚葬祭に真珠が欠かせない理由

公の場で日本の皇族の女性方が身に着けているジュエリーはほとんどの場合が真珠です。美しく、清潔な印象を与える真珠は品格にあふれ、悲しみの場面にも喜びのシーンにもなじむ、オールマイティなジュエリーです。
日本の葬儀では結婚指輪以外のアクセサリーを控えるのがマナーとされていますが、真珠だけは別です。悲しみの場に光を放つダイヤモンドなどは不似合いとされ、結婚指輪もダイヤモンドがあしらわれているものは、ダイヤモンドの面を手のひらのうちに向けるのがマナーとされています。

 

悲しみを表す真珠は「人魚の涙」

真珠には「人魚の涙」「月の雫」という呼び名があり、故人に思いを馳せる葬儀の場にふさわしいジュエリーとされています。葬儀の場でも控えめな美しさで悲しみの場に寄り添ってくれます。あまりに粒の大きいものや真円以外のものは避けます。

葬儀の場で真珠を身に着ける場合は、一連のネックレスと一粒イヤリングにします。2連のネックレスは「不幸が二重になる」といい、マナー違反になります。葬儀の際は7ミリから8ミリの真円の粒で、長さ40センチ前後のネックレスが基本です。バロック真珠など真円出ないものはカジュアルな雰囲気になってしまうので避け、揺れるタイプのイヤリングも避けましょう。

ヨーロッパでは古来、真珠は「人魚の涙」「月の雫」と呼ばれ、人魚が恋人を思って流した涙が波にはじけて宝石になったという伝説や、月の流した雫が結晶となって真珠となったという説もあり、悲しみに寄り添う宝石となっています。

 

お祝いの席で着用するジュエリーは?

ゲストとして結婚式に出席する際は、花嫁さんより華やかなジュエリーは身に着けないよう配慮しましょう。華やか過ぎるジュエリーは避け、ダイヤモンドであれば一粒ネックレスなどシンプルなものにします。昼の披露宴でも夜の披露宴でも活躍するのがパールのジュエリーです。アコヤパールのジュエリーは披露宴などフォーマルな場でも映えます。ブラックパールは喪の連想を生まないよう華やかに装う配慮が必要です。葬儀の場では避けられる2連のパールネックレスですが、お祝いの席では「喜びが重なる」とされ、ふさわしいアイテムです。

イヤリングは揺れるデザインのものは家庭が安定しないというイメージをもたらすため、不向きだと考える人もいますので、注意が必要です。あくまでも主役は花嫁さんなのですから、華やかすぎるデザインや大振りで派手なもの、花をモチーフにしたアクセサリーは避けましょう。真珠は華美になりすぎず上品なジュエリーとしておススメです。

 

弔事にふさわしいジュエリーとは?

葬儀や法要では身に着けるジュエリーに配慮が必要です。アコヤ真珠や黒真珠の一連ネックレス、イヤリングはマナーとして許されています。真珠以外にはオニキス、ジェットは大丈夫です。ブローチも控えめなデザインであれば着用を許されます。悲しみの場ではあくまでも控えめにした方が安心です。

 

冠婚葬祭のジュエリープロトコールを知っておこう

冠婚葬祭には国内、海外ともにさまざまなしきたりや決まりごとがあります。知らずに出席すると、社会人として恥をかくことにもなりかねません。ジュエリーにもシーンごとにしきたりがあり、場面によっては着けてはいけないジュエリーなどもありますので、扱い方を学んでおくと安心です。

 

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