さて、今回は、
アコヤ真珠と南洋真珠は何が違うの?
というテーマでご紹介したいと思います。
日本人が真珠と聞いて最初に思い浮かべるのはアコヤ真珠ではないでしょうか。本真珠と呼ばれるのがアコヤ真珠です。けれど真珠は日本産の真珠だけではありません。さまざまな真珠があり、産地によって真珠の色やかたちも異なります。有名なのが日本のアコヤ真珠ですが、そのほか南洋の白蝶真珠やタヒチの黒真珠も有名です。
真珠の成り立ち
真珠養殖では、母貝の内側に核を挿入し、真珠層を何百、何千と巻かせることで独特の美しい輝きを持つ真珠が出来上がります。真珠は母貝の種類によって、生まれる真珠の色やかたちが変わってきます。日本で養殖されているアコヤ真珠はアコヤ貝を母貝としており、しっとりとしたテリと真円のフォルムを特徴としています。
日本では明治期に真珠の養殖技術が発明され、養殖真珠の生産が始まりました。アコヤ貝は天然でも貝殻の内側に異物が入ると真珠を持つことがありますが、養殖ではその性質を利用し、アコヤ貝の内側に別の貝の貝殻を真円状に加工したものを核として挿入し、真珠層を何千層も巻き付けて真珠を作ります。
海の違いが品種の違い
アコヤ真珠の産地は、日本では三重県の英虞湾、長崎県の大村湾、愛媛県の宇和島などが有名です。南洋白蝶真珠は生命力の旺盛な大型な白蝶貝から生まれ、インドネシアやフィリピン、タイ、ミャンマー、オーストラリアなどの暖かい海域で産出されます。ホワイトやゴールドなどの色味があり、個性的なバロックパールも産出します。黒蝶貝から生まれる黒蝶真珠は別名タヒチパールとも呼ばれ、ポリネシアのタヒチ島で産出します。
アコヤ真珠と南洋真珠の違いとは
日本の技術と豊かな自然によって育まれたアコヤ真珠は、わが国が誇る貴重なジュエリーです。直径7ミリから8ミリの珠が中心で、真円に近いほど上質とされます。長さ40センチのチョーカーネックレスは、冠婚葬祭すべてのシーンで活躍する優れもので、基本のジュエリーといえます。結婚式、入園式、卒園式、パーティだけでなく、葬儀などの葬祭の際にも着用できるのが、アコヤ真珠の強みです。
南洋真珠は10ミリにも及ぶ大きな粒が特徴です。大粒でシャンパンゴールドやシルバー、ブラックなどの色味を持ち、個性的なフォルムや輝きを持っています。ラウンドだけでなく、バロックを生かしたジュエリーも、個性的でゴージャスな印象を与えますので、オトナ女性におススメの真珠です。
アコヤ真珠と南洋真珠で美しさはどう違う?
丁寧な養殖技術から生まれた美しいテリが魅力のアコヤ真珠。きれいな真円の珠にしっとりとしたツヤが輝きます。真珠層が一枚ずつ核を包むように巻いていき、その真珠層が何百、何千と巻きを繰り返すことでアコヤ真珠の持つ豊かな色合いや輝きが生まれてきます。この真珠層が複雑な干渉色を生み、アコヤ真珠の美しさを作り出しています。巻きが均一であるほど真円に近づき、価値も高くなります。
一方、ゴージャスな色合いと珠の大きさが魅力の南洋真珠。華やかな色合いはアコヤ真珠の清楚さとは異なり、贅沢な艶と輝きを放ちます。真円のアコヤ真珠に対し、大粒で時にバロックと呼ばれる個性的な珠のカタチを持つ南洋真珠は、身に着けると顔周りを華やかに明るく彩ってくれます。
真珠の品質は価格にどう影響する?
真珠の価値は粒の大きさがそのまま価値と比例するわけではありません。粒が大きくても質の悪い真珠もあれば、小さくても品質の高い真珠は高価です。サイズや色味、歪みのなさなど価格を決めるポイントはさまざまありますが、最も大切なのは真珠層の厚みと巻きの状態です。巻きが厚いものほどテリも美しく、経年劣化も少ないのです。真珠層の厚さは養殖にかけた歳月とほぼ比例し、真珠層が厚く、重なりが整っているものはそれだけ手を掛け、歳月を要している証左となり価格も高くなります。
アコヤ真珠と南洋真珠はどう使い分ける?
パールは冠婚葬祭すべてに着用していける、オールマイティなジュエリーです。とりわけ万能なのはチョーカータイプのパールネックレス。スーツやドレスなどどんなデザインの装いにも合わせやすい珠のサイズは7.5ミリから8ミリほどのもの。このサイズのパールネックレスがあれば、入卒園式、入学式、結婚式など格式高いシーンで重宝します。
葬儀や法事など弔事に着用が許されているのが白または黒い真珠のジュエリーです。真珠といってもバロックの淡水パールや派手な印象を与える白蝶真珠はNGとなります。二連のネックレスは不幸が重なると言われ、嫌われますので避けましょう。バロック真珠はカジュアルな印象を与えますので真円のアコヤ真珠のネックレスと一粒真珠のイヤリングがよいでしょう。
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