さて、今回は、

ブライダルリングの歴史から探る婚約指輪のトレンド

というテーマでご紹介したいと思います。

最初に婚約指輪が贈られたのはいつ？

結婚の証として婚約指輪を贈る習慣はいつ頃生まれたのでしょうか。歴史をひもとくと、婚約指輪の起源は古代エジプトの象形文字にさかのぼります。指輪の描く円の形は永遠に途切れることのないものの象徴とされ、結婚を意味していたといいます。エジプトに起源を発し、古代ローマでは各種の約束を証明するものとして指に鉄の輪を着けていたそうです。これが結婚の約束を証明する婚約指輪となりました。

世界で最初に婚約指輪を贈ったとされるのは、15世紀に行われたブルゴーニュ公シャルルの娘とハプスブルク家の王子の婚約の際だったといわれています。婚約指輪はふたりの愛の証であり、結婚を約束した証として作成され、結婚を周囲に知らせる意味合いを持っていました。左手の薬指にはめるのは、ギリシャ時代の言い伝えからで、左手薬指から心臓へ血管が伸びていると考えられていた古代ギリシャでは、左手の薬指には特別の意味がありました。重要な指である左手の薬指にはめる婚約指輪は、命をかけて永遠の愛を誓う証として大きな意味を持っていたのです。

ダイヤモンドが婚約指輪に使われるようになったきっかけ

現代も婚約指輪の象徴として輝くダイヤモンド。婚約指輪にダイヤモンドがあしらわれるようになったのは、15世紀にハプスブルグ家のマクシミリアン大帝の婚約の際、ブルゴーニュ公の娘に贈った指輪にダイヤモンドがあしらわれていたことに始まります。永遠に輝きが失われることがなく、圧倒的な硬度で傷がつかないダイヤモンドは、永遠の愛の象徴とされるようになっていきました。

日本ではいつ頃から婚約指輪が贈られるようになったの？

ダイヤモンドの婚約指輪が日本で定着したのは戦後です。西欧文化が一般に広まった昭和30年代後半に高品質のダイヤモンドの輸入が可能となり、次第にダイヤモンドの婚約指輪が庶民にも広まっていきました。価値のあるダイヤモンドの婚約指輪は一生の財産となり、子や孫へと受け継がれていくものとなっていきました。

昔の婚約指輪の定番が立て爪リングだったワケ

センターストーンにダイヤモンドがセッティングされた立て爪のソリティアリングは、ダイヤモンドの輝きを最大限美しく見せるセッティング方法として知られています。石座を上げる立て爪のセッティングは、サイドからも光を取り込むことができ、ダイヤモンドの輝きが最も美しく引き出されることから、ソリティアはダイヤモンドの婚約指輪の王道とされて人気となりました。

令和に人気の婚約指輪のトレンド

令和になっても人気がある婚約指輪のデザインは、やはり立て爪ソリティアリングです。婚約指輪というとひと粒ダイヤモンドというイメージは令和の現代も変わらないようです。ただ石座の高いものはひっかかりやすいなど日常生活に向かないため、覆輪留めなどのデザインが人気です。ひと粒ダイヤのサイドに小さなメレダイヤモンドをあしらうデザインも華やかな印象で人気があります。

結婚指輪と一緒に日常的に着けたいという女性も増えているので、最近では重ねづけしやすいシンプルなデザインも好まれています。メレダイヤモンドをアーム全体に埋め込んだエタニティタイプや、半分だけのハーフエタニティの婚約指輪は、結婚指輪と一緒に着けてもなじみやすく、日常的に使えると人気があります。

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