さて、今回は、
マリッジリングやエンゲージリングはなぜ左手薬指?
というテーマでご紹介したいと思います。
結婚を誓うリングが左手薬指のワケ
婚約指輪や結婚指輪はなぜ左手の薬指と決まっているのか不思議に思うかたもいるかもしれません。これには諸説あり、古代エジプトからの習慣ともギリシャ時代からの伝承ともいわれています。また左手は右手よりも心臓に近いことから、薬指は心臓に繋がる神聖な指と考えられてきた歴史からも、薬指は大切な記念となる指輪を着ける指とされてきました。
1614年の『ローマ・典礼儀礼書』では、結婚指輪は左手にはめることが記されています。一般的に右利きの人が多いため、日常的に身に着ける婚約指輪や結婚指輪は利き手ではない左手にはめるほうが邪魔にならなくてよいといった意味合いもあったようです。
エンゲージ(婚約)リングとマリッジ(結婚)リングの違いとは?
ブライダルリングにはエンゲージリングと呼ばれる婚約指輪とマリッジリングと呼ばれる結婚指輪の2種類があります。婚約指輪と結婚指輪ってどこが違うのか、リングはふたつ必要なのか?と思う男性もいるかもしれませんね。
婚約指輪は基本的に男性が結婚を申し込む際、男性から女性に贈る指輪です。一粒ダイヤモンドが輝くリングを贈る場合が多いので、映画やドラマのプロポーズのシーンで目にしたことがあるのではないでしょうか。女性が結婚を承諾した証として左手の薬指に着けて、婚約時代を過ごします。
婚約指輪の起源はエジプト時代にさかのぼるといわれていますが、古代ローマではリングの円が永遠に途切れることのないものの象徴と考えられていたため、鉄の輪を約束の証として着ける習慣が生まれ、これがのちに結婚の約束をする婚約指輪になったとされています。婚約指輪を薬指に着けることで周囲に婚約を知らせる意味合いがあり、結婚に向けて自覚を促す意味合いもあります。
結婚指輪は結婚した後に身に着ける指輪のことで、日常的に身につけることで周囲に結婚したことをアピールし、ふたりの間にも一体感が生まれます。
結婚指輪と婚約指輪の重ね着けが定着
最近、婚約指輪と結婚指輪を重ね着けする人が増え、その人気は定着しつつあります。結婚指輪の上に婚約指輪を重ね、ふたりの幸せに蓋をするという意味合いがあります。重ね着けの順番は明確に定まっているわけではないので、デザイン的にしっくりくるパターンや着けてみて落ち着きのよい順に重ねるといいでしょう。
また近年は「エンゲージカバー」という演出を結婚式で行うカップルも増えています。結婚指輪を交換したあとに、改めて新郎が新婦に婚約指輪を結婚指輪の上に重ねて贈る儀式です。結婚指輪の上に婚約指輪を重ねることで、ふたりの幸せを閉じ込めるという意味合いがあります。
リングをする指や、右手と左手で意味合いが変わる?
リングを着ける指によって呼び名や意味合いは変わってきます。親指に着けるリングはサムリングと呼ばれ、サムリングを着けることで自分はこんな存在ですと表現する意味合いがあります。親指は他の指に比べて太く存在感がありますので、サムリングはローマ時代から男性に好まれ、英国貴族の間でも流行しました。親指にリングをはめることが当時は権力の象徴と考えられていたようです。右手のサムリングにはリーダーシップを発揮する力があるとされ、勝負に勝ちたい時などに着けられました。左手のサムリングは相手から高い評価を得たいとき、自信を与えてくれると言われています。
人指し指に着けるリングはインデックスリングと呼ばれます。人指し指は英語で指し示す意味のインデックスフィンガーといいます。右手人差し指なら集中力が高まり、パフォーマンスを上げたいとき、左手人指し指なら積極性を高め、目標に向かう前進力を与えてくれます。また縁結びの意味合いもあります。
中指のリングはミドルフィンガーリング。ひらめきの象徴とされる中指はインスピレーションを高め、ミドルフィンガーリングは仕事のお守りにもなります。右手中指は直感力を高め、よい運気を呼び込み、左手中指のリングはスムーズな人間関係をサポートしてくれるとされています。
小指のリングはピンキーリング。幸運や恋のチャンスを呼び込むリングとして有名です。右手小指は自分らしい魅力をアップし、左手小指なら新しい出会いや変化をもたらしてくれるといわれます。
結婚指輪の習慣は国によって変わる
世界に目を向けると、マリッジリングをはめる指は国によって異なっています。スペインやオーストラリア、ドイツ、ギリシャは婚約指輪が左手薬指、結婚指輪は右手の薬指、ロシアも右手の薬指に結婚指輪をはめるのが一般的です。中国でも婚約指輪を左手に、結婚指輪は右手に着けるとされています。
ヒンドゥー教徒が多いインドでは左手は不浄の手とされるため、結婚指輪も右手の薬指に着けることが多いそうです。世界の各国ではそれぞれのお国柄で婚約指輪や結婚指輪を着ける指もかわりますから、固定観念や習慣にとらわれず、自分の着けたい指に着けるというのもいいかもしれません。自分にしっくりくる指にブライダルリングを着けてみてはいかがでしょう。
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