さて、今回は、

ジュエリーリフォームで思い出の指輪を蘇らせたい

というテーマでご紹介したいと思います。

リングリフォーム

祖母の思い出が詰まった指輪をネックレスに

私は小さいころからおばあちゃんの家に遊びに行くのが大好きだったおばあちゃん子でした。おばあちゃんと一緒にお出かけをする時、おばあちゃんの指にいつも輝いていたのは真珠の指輪でした。「真珠はね、お守り代わりにもなるのよ。おばあちゃんが亡くなったら、この真珠の指輪はあなたがもらってね」とよく話してくれました。
20歳になったころ、祖母が亡くなり、その指輪は遺言通り、私がもらうことになりました。大好きな祖母が着けていた指輪でしたから、そのまま身に着けたいと思いましたが、サイズが合わないことと、デザインが古くて20歳の私には似合わないなどの問題がありました。譲り受けたジュエリーの相談に乗ってくれる宝石店があると母に聞き、訪れてみました。

宝石店のスタッフからは、真珠を活かしたひと粒真珠のネックレスにして身に着けては?という提案をしてもらいました。ひと粒真珠のネックレスならブラウスやワンピース、Tシャツなど、どんなファッションにも似合いそうです。見積もりを出してもらうと、プラチナ素材のアーム部分を買取りしてくれ、リフォーム費用の一部に充てられることも分かりました。真珠を台座から取り出し、バチカンをつけてゴールドのチェーンに合わせてもらうことにしました。
リフォームには2週間ほどかかりましたが、ゴールドのチェーンにセットされた真珠のネックレスは素敵な仕上がり。身に着けてみると、真珠のやさしく上品な輝きがおばあちゃんの笑顔のようで、おばあちゃんに見守られているような、そんな穏やかな気持ちになりました。お守りとして、いつまでも身に着けていきたいネックレスの出来上がりです。

 

思い出の価値を決めるのは?

お金に換算できない価値があるのが思い出というもの。たとえば結婚前に、当時恋人だった夫から贈られた指輪。若くてお金がなかったから本物のダイヤモンドやエメラルドの指輪は買えなかったけれど、指にはめてくれた時の照れたような笑顔がよみがえる思い出の指輪です。お母さまから譲り受けた指輪なども、指にはめるとお母さまの表情まで一緒に思い出されたりしますね。古いジュエリーには思い出という宝物がぎっしり詰まっているのです。

 

本物かどうかは関係ない

家族から受け継いだアンティークなどのアクセサリーをリフォームしたいと考えた時、本物かどうか分からないものを宝石店に持ち込んでも、はたしてリフォームしてもらえるのだろうかと悩む方もおられますが、実はこれ、悩む必要はないのです。宝石が本物かどうかは問題ではなく、思い出という付加価値があると考えてみましょう。現代ではSDGs的な考え方が時代の潮流となっていますから、残されたジュエリーを大切に生かすことが時代の最先端とも言えます。

当店でも実際に、お祖母さまやお母さまから譲られたジュエリーのリフォームを目的にお見えになるお客さまが増えています。思い出という価値を持つジュエリーをリフォームするなどし、身に着けることが残してくれた方の思いに応えることになります。

 

古びたジュエリーの輝きを取り戻す方法はある?

思い出の詰まったジュエリーも、古びて変色したままでは身に着けることもためらってしまいますね。古くなった指輪などを再び輝かせるにはどうしたらいいでしょうか。そんな時はぜひ、当店にお持ちください。
ジュエリーの輝きを取り戻すには新品仕上げという手法があります。単に汚れを落とすだけのクリーニングとは異なり、貴金属を新品に近い状態に戻してくれます。貴金属部分に細かい傷があり、それがくすみの原因になっているような場合は、細かい傷を研磨することで表面の輝きを取り戻すことができます。深めの傷がある場合はその部分を補修してから磨きます。

ジュエリーに石が付いている場合は、石をはずして作業を行います。金属部分を研磨し、輝きを取り戻した後、石をはめ直します。石を留めている爪が緩んでいる場合は調整します。メッキが施されている場合は、その上から再度メッキを施すことで新品のような仕上がりになります。

 

カスタマイズして新たな魅力を発見

思い出の指輪も、デザインが古くなると活躍の機会が減ってしまいます。そんな場合はご自身の気に入ったデザインにカスタマイズしてみてはいかがでしょうか。指輪のリフォームは人気でで、石を活かしてデザインを変えてみる、リングの素材を新しくするなど様々な方法があります。ご自身がこんな指輪にしたい!というご希望があるなら、SNSにアップされた指輪のデザイン画像などをお持ちいただくと、スタッフと相談しながらカスタムデザインしていくことができます。カスタムデザインすることで、思い出の指輪が新たな魅力を放つようになりますよ。

 

指輪をネックレスにすることはできる?

お父さまがお母さまに贈られたダイヤモンドの婚約指輪など、思い出の指輪を譲り受けた場合は、ネックレスにリフォームするという方法もあります。台座から石を取り出し、ネックレス用に加工してもらいます。指輪の土台部分が金やプラチナであれば、下取りに出してリフォーム費用の一部に充てることができます。チェーンの素材を選んでネックレス用に加工した石をセッティングすれば、シンプルな一粒ダイヤモンドのネックレスになります。ひと粒ネックレスはカジュアルな服装にも合わせやすく、デイリーに活躍するジュエリーになることでしょう。

 

 

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