上質な真珠はどこで見分ける?
真珠の品質は粒の大きさや形、キズのあるなし、輝きで決まります。スタンダードな真珠では、粒が大きく、形は真円に近いほどよく、キズが少なく、そして輝きの豊かさが判断基準となります。
真珠は母貝から取り出された自然の状態で、すでに美しい輝きを放つまれな宝石です。真珠の輝きや光沢を表現する言葉に「テリ」がありますが、そのテリの秘密は干渉色と多重構造にあります。干渉色とは、複数の色の光が重なり合うことで生まれる色のこと。真珠の輝きの秘密は、この干渉色を生み出す真珠層がたくさん重なる多重構造にあります。真珠は中心の核の上に薄い真珠層を何百、何千と巻いていくことで、美しい輝きとテリが生まれるのです。
真珠は七色の光を持つ宝石
真珠の色合いは地色(実体色)と光の反射によって現れる干渉色というふたつの色のコンビネーションによって生まれ、ピンク系、ホワイトピンク系、ホワイト、ブルー系、グレー系、クリーム系、ゴールド系など実に多彩な色調を持っています。地色と干渉色が影響し合って微妙な色合いを生み出しているのです。真珠本来の色味は、ホワイトからクリーム色が多いのですが、干渉色にはピンク系、ピンクグリーン系、グリーン系などがあり、それぞれが影響し合って生まれる色調は色とりどりとなります。真珠が七色の光を持つ宝石と呼ばれるのはこのためです。
上質な真珠は顔が映る?!
干渉色を生み出す真珠層がたくさん積み重なることで生まれる、真珠の豊かな輝き。一方、真珠の透明感のあるテリを生み出すのは、球体という形状に秘密があります。球面が光をさまざまな角度で反射し合い、豊かな輝きが放たれる仕組みです。テリの良い上質な真珠の見分け方として、真珠の表面を見つめたとき、自分の顔がはっきり映るかどうかでわかるといわれています。購入する際には鏡のように顔が映るかどうかをチェックしてみてくださいね。
真珠層の巻き厚が丈夫さの決め手
真珠養殖の技術が生まれる前からアコヤ貝は天然の真珠を生み出してきましたが、天然の真珠が生み出されるのは本当にまれなことでした。日本の技術と自然が生み出した養殖のアコヤ真珠ですが、真珠の厚みを表す「巻き厚」が真珠の美しさと同時に丈夫さも左右します。核を中心に、そのまわりを何千という真珠層が取り巻き真珠を作り上げていくので、巻きの厚みが重要となります。巻きが厚ければ厚いほど輝きは豊かになり、強度が増します。真珠は育てる期間が一年以内のものを「当年物(とうねんもの)」と呼び、一年以上かけて育てているものを「越物(こしもの)」と呼びます。育てる期間が長いほど真珠層の巻きは厚くなり、輝きと丈夫さが増します。
長い時間と丹精込めた手入れが育む真珠
アコヤ真珠は、アコヤ貝の内側に核という異物を挿入することで、角のまわりに真珠層を巻いていく性質を利用して誕生します。現代の養殖では、別の貝の貝殻を真円状に加工したものが核として使われています。核を入れてから、浜揚げの目安は3年ともいわれる長い時間を必要とします。
日本では愛媛県の宇和島や長崎県の大村湾、三重県の英虞湾などで養殖が行われています。大地からの栄養が流れ込む、真珠の養分となるプランクトンの豊富な海が養殖に適しているとされています。栄養豊富な海でゆっくりと時間をかけて育つ真珠ですが、そこには毎日沖に出て丹精込めて世話をする人々の愛情が欠かせません。海の神秘が作り出す真珠の一粒ひと粒には、作り手の深い真心が宿っているのです。
>>>ジュエルヤマグチの毎日開催「厳選真珠フェア」とはコチラ
>>>来店してジュエリーに関して相談する場合はコチラ